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私の考えるマネジメントとは?

研究紹介

1)データの声を聞く

私の専門は計量経済学です。観測された経済データを用い経済理論が成立しているかどうか、経済変数間に関係が存在するかどうかを確率・統計的な手法を用いて、検証しています。経済データの種類は雑多ですが、視ただけでは分かりません。それは人と人との関係とも同じです。データは私たちを試したり、時には騙したりします。でも、データも、自分たちの声を私たちに伝えるために一生懸命なのです。こうしたデータの声をくみ取るのが私の研究テーマです。

2)経済モデルの構築と試算

データの声を聞いたら、それを再現するための経済モデルを構築します。経済モデルは、経済変数間の関係を方程式体系として記述したもので、コンピュータの上で動きます。経済モデルに様々なショックを与えれば、経済モデルがどのように反応するかを試算することで、経済のメカニズムを何処まで解き明かすことができているかを考えることができます。その場合に重要なことは、外から与えるショックに対して、経済モデルの構造が影響されることのない、頑健性を保ったモデルであることが必要となります。ところで、経済モデルの研究をして気になるのは、世の中の多くの人が、経済モデルは一つしかなく、政策優劣を決める審判役を担っているという思い込みがあることです。経済モデルは、考え方を方程式体系として表現したものであり、考え方が異なれば、方程式の構造も異なり、試算結果も異なることは自然であるのに、そのことがなかなか理解されていません。かといって、経済モデルによる試算結果が異なることを理由に、信用できないと決めつけることもできません。経済モデルの優れた点は、試算結果が異なる理由を第三者が「視ることができる」ことにあります。私の研究テーマは、頑健性のある、第三者が再現できるオープンな経済モデルの構築です。

3)地球環境問題

今、21世紀末に地球温暖化によって生じる気候変動が深刻となることが懸念されています。地球温暖化は石油・石炭・ガスを燃やすことで生じる二酸化炭素の排出量増加によるものと考えられており、それを誰が減らすかが各国間で協議されています。現在、二酸化炭素の排出量は、先進国と発展途上国で各々半分ずつ排出しています。しかし、発展途上国の排出量の増加は著しいですが、削減することに強く反対しています。しかし、先進国が排出削減をしても、発展途上国が排出を続ければ、地球温暖化問題は解決しません。地球環境問題についてもう一つ重要なことは、世代間の利害対立です。現世代が化石燃料を大量に消費すれば、その被害はこれから生まれてくる世代が負うことになります。経済モデルの役割は、国家間や世代間の利害を分かりやすく示すことで、それぞれの立場の主張がどのような帰結をもたらすかを明らかにし、判断の手助けをすることです。

担当講義

【現代経済事情】

経済社会のメカニズムを実例に基づいて解き明かし、経済学的思考、すなわち、経済現象を観測されるデータに基づいて客観的に認識し、企業・家計・政府の行動メカニズムや市場メカニズムを経済理論に基づいて読み解く力を涵養することを目標とします。そのために、経済成長・雇用・社会保障・教育・地域開発・地球環境問題など、解決を迫られている経済問題をいくつか取り上げ、その背景、問題の在処、解決への手かがりを経済学に基づいて明らかにし、処方箋を検討します。

【計量経済学】

確率・統計的現象について理解し、観測される統計データに基づき、数理統計的な手法を用いて経済理論仮説を検証し、あるいはデータに含まれる変数間の関係を明らかにする方法について学びます。特に、(1)線形回帰モデルの方法、(2)線形回帰モデルの問題点と解決方法、(3)非定常性とその影響などについて、理論的な理解だけでなく、実証分析に適用できる力を身につけます。

【応用計量経済学】

確率・統計的現象について理解し、観測される統計データに基づき、数理統計的な手法を用いて経済理論仮説を検証し、あるいはデータに含まれる変数間の関係を明らかにする方法について学びます。特に、(1)質的選択モデル、(2)標本選別モデル、(3)パネルデータモデルについて、理論的な理解だけでなく、実証分析に適用できる力を身につけます。

【統計学2】

確率・統計的現象について理解し、観測される統計データの挙動を説明する確率モデルを構築し、それう統計的に検証する方法を学びます。講義では、(1)統計データ、(2)確率的モデル、(3)統計的推定と検定について、実際に使える能力を培います。

【実験経済学】

経済学的な問題に対して実験的手法を用いた実験経済学が注目され、理論仮説の妥当性や市場メカニズムの解明に用いられていますが、講義では、効率のよい実験方法をデザインし、実験結果を適切に解析する技法について学びます。そのために、フィッシャーによる反復測定・無作為化・局所管理という実験計画の基本原理と、その上で構築される実験の構造模型に基づいて実験結果を統計的に解析するための分散分析、回帰分析、ノンパラメトリックの手法について学びます。

【高知経済分析】

高知経済は、県内総生産が鳥取県に次いで低く、全国に先駆ける形で少子高齢化も進んでいます。その一方で、温暖で豊かな自然環境に恵まれている。講義では、高知経済のデータを用い、高知経済の現状を理解し、その上で高知経済モデルを作成し、高知経済の将来予測を行い、高知経済の振興の在り方について検討します。基礎となるデータとして、高知県の県民所得統計と産業連関表を用い、多部門の計算可能な一般均衡モデルを構築することで、高知経済を活性化するために必要となる政策のありかたを考えます。

経歴

1949年12月 愛知県大府市生まれ
1972年 3月 名古屋大学経済学部卒業
1972年 4月 名古屋大学大学院経済学研究科入学
1974年 3月 名古屋大学大学院経済学研究科修士課程修了
1974年 4月 京都大学助手・経済研究所
1977年 4月 広島大学講師・政経学部
1977年 5月 広島大学講師・経済学部
1979年 4月 筑波大学講師・社会工学系
1982年 4月 大阪大学助教授・経済学部
1985年 7月 ペンシルバニア大学客員研究員:1986年 7月まで
1991年10月 大阪大学教授・経済学部
1996年 4月 大阪大学教授・大学院国際公共政策研究科(兼):1999年 3月まで
1997年 8月 大阪大学評議員(併):2000年 3月まで
1998年 4月 大阪大学教授・大学院経済学研究科 :2014年 3月まで
2014年 4月 高知工科大学教授・マネジメント学部

所属学会

日本経済学会、日本統計学会、環境経済・政策学会、 American Economic Association

研究業績

【著書・論文】

  1. 核兵器使用の経済的影響、平成25年度外務省委託「核兵器使用の多方面における影響に関する調査研究」、pp.70-82、2014.
  2. Evaluating Density Forecasts with Applications to ESPF, ESRI Discussion Paper Series No.302, with Masaaki Kawagoe and Hideaki Matsuoka, 2013.
  3. 国民所得統計の時系列分析、刈屋武昭 ・前川功一 ・矢島美寛 ・福地純一郎 ・川崎能典編『経済時系列分析ハンドブック 』、朝倉書店、725-738, 2012.
  4. 経済モデルによる環境政策の影響評価、季刊環境研究 161号、135-141, 2011.
  5. CO2 削減における日本と中国の役割:世界モデルによる分析、内閣府経済社会総合研究所 ESRI Discussion Paper Series No.266, 2011.
  6. 世界リンク・モデルの中の日本モデル、市村・クライン編「日本経済のマクロ計量分析」第11章、321-356、日本経済新聞社, 2011.
  7. 日本経済研究センターCGEモデルによるCO2削減中期目標の分析、環境経済・政策研究 3, 31-42, 2010.(武田史郎・川崎泰史・落合勝昭との共著)
  8. The Japan Model for World Project Link, in S. Ichimura and L.R. Klein eds., Macroeconometric Modeling Japan, World Scientific, 313-378, 2010.
  9. 我々は日本の経済予測専門家のサーベイ調査から何を学んだか−ESPフォーキャスト調査の4年間を振り返る−、経済分析 183、104-125、2010.(小峰隆夫・河越正明・吉田博との共著)
  10. 排出取引とCDM事業−供給独占への日本の対応、日本経済研究 60, 1-18(爲近英惠との共著)2008.
  11. 炭素集約産業への負担軽減をともなう国内排出削減制度、計画行政 31, 72-78, 2009. (岡川梓との共著)
  12. 暖化ガス削減政策の世代間負担、経済科学、54巻、5-18, 2007
  13. Impacts of Reduction in Transportation Costs under FTA Agreement: Evaluation of Trade Facilitation by Dynamic GTAP Model, in J. Uemura ed., FTAs in East Asia - Final Reports-, Institute of Developing Economies, JETRO, 319-331, 2007.
  14. 同時方程式体系、蓑谷千凰彦・縄田和満・和合肇編、計量経済学ハンドブック、朝倉書店、323-352, 2007.
  15. エコノメトリックス(新版)、有斐閣、(中村二朗、跡田直澄との共著), 2006.
  16. 京都議定書遵守による国際的産業構造の変化と炭素リーケージ−動学的応用一般均衡モデルによる分析−、大阪大学経済学55巻4号、91-1056、(爲近英恵との共著), 2006.
  17. Evaluation of FTA in the East Asia based on Dynamic GTAP Model, in M.Toida and J.Uemura eds, FTAs in East Asia - Trade Link Model (U), The Institute of Developing Economy, JETRO, 405-418, 2006.
  18. The Impact of Volatility in Asset Market on the Asian Economy, in M.Toida and J.Uemura eds, FTAs in East Asia - Trade Link Model (T), The Institute of Developing Economy, JETRO, 423-448, 2005.

【書評・寄稿・その他】

  1. エネルギーと経済の境界領域における研究と教育、エネルギー・資源学会2014年新春座談会、エネルギー・資源 第35巻第1号、3-12、2014年1月
  2. CO2排出削減 経済成長と両立できるか、エコノミスト臨時増刊 12/23号、2013年12月、47-49.
  3. 書評:有村俊秀・蓬田守弘・川瀬剛志 編『地球温暖化対策と国際貿易: 排出量取引と国境調整措置をめぐる経済学・ 法学的分析』・有村俊秀・武田史郎 編著『排出量取引と省エネルギーの経済分析:日本企業と家計の現状』、環境経済・政策研究 6巻1号、113-116、2013年3月
  4. 経済モデルから見た低炭素社会第12回(最終回)低炭素社会実現のための経済モデルの役割、地球温暖化3月号、56-57 、2013年3月15日
  5. 経済モデルから見た低炭素社会第11回現状を見据えた新たなシナリオ分析、地球温暖化1月号、56-57、2013年1月15日
  6. エネルギー政策と経済成長との関係−経済モデルによる検証、経済セミナー No.669、35-41、2012年12月
  7. 経済モデルから見た低炭素社会第10回経済的影響評価(3)、地球温暖化11月号、56-57、2012年11月15日
  8. 経済モデルから見た低炭素社会第9回経済的影響評価(2)、地球温暖化9月号、58-59、2012年9月15日
  9. 経済モデルから見た低炭素社会第8回経済的影響評価、地球温暖化7月号、56-57、2012年7月15日
  10. 経済モデルから見た低炭素社会第7回今の経済モデル、地球温暖化5月号、54-55、2012年5月15日
  11. 経済モデルから見た低炭素社会第6回エネルギー・環境シナリオ、地球温暖化3月号、50-51、2012年3月15日
  12. 経済モデルから見た低炭素社会第5回動学的資源配分、地球温暖化1月号、54-55、2012年1月15日
  13. 経済モデルから見た低炭素社会第4回制約のある経済社会、地球温暖化11月号、46-47、2011年11月20日
  14. コメント:東アジアの貿易と環境〜東アジアリンクCGEモデルによるシミュレーション分析〜、国際経済 62号、45-46 、2011年10月
  15. 経済モデルから見た低炭素社会第3回プライスメカニズム、地球温暖化9月号、46-47、2011年9月20日
  16. 経済モデルから見た低炭素社会第2回技術選択、地球温暖化7月号、46-47、2011年7月20日
  17. 済モデルから見た低炭素社会第1回経済モデルとは、地球温暖化5月号、38-39、2011年5月20日
  18. 日本の曲がり角、地球環境関西フォーラム、2011年4月1日

【報告・講演】

  1. マクロ経済モデルの変遷:伝統的マクロ計量モデルからDSGEモデルへ、中京大学経済研究所経済セミナー、2014年1月25日
  2. エネルギー政策評価のためのCGEモデル、分散型エネルギーシステムへの移行戦略研究会、キャンパスプラザ京都、2013年11月22日
  3. CGE Modeling for Assessing Energy Policy, A Workshop on Reneable Enegy with a CGE approach, Waseda University, November 8, 2013.
  4. Regional Outlook: Japan, Project LINK & UN Expert Group Meeting on the World Economy, UN Headquarters, New York, October 22, 2013.
  5. 2050年までのエネルギー・環境シナリオ、平成24年度横断的な課題検討会マクロフレームWG・技術WG合同会合、JAビルカンファレンス301B、2013年3月5日
  6. Evaluating Density Forecasts with Applications to ESPF, ESRI-JCER Conference, Japan Center for Economic Research, February 21, 2013 (with Masaaki Kawagoe and Hideaki Matsuoka).
  7. 脱原発シナリオの経済学的影響評価、第29回エネルギーシステム・経済・環境コンファレンス特別セッション、エネルギー・資源学会、砂防会館、2013年1月30日
  8. 再生可能エネルギー利用促進政策とその効果、第5回低コスト化学プロセスによる再生可能エネルギーの高度利用技術研究会、大阪大学基礎工学研究科、2012年12月6日
  9. マクロ経済モデルの変遷:伝統的マクロ計量モデルからDSGEモデルへ、内閣府計量分析室、2012年11月7日
  10. Regional Outlook: Japan, Project LINK & UN Expert Group Meeting on the World Economy, UN One New York, New York, October 23, 2012.
  11. エネルギー・環境選択肢の経済影響評価、エネルギー・環境に関する選択肢の経済モデルに関する討論会、関西経済連合会、2012年8月10日
  12. 原発依存度低減・低炭素化推進の中でのグリーン成長について、資料1-1、第108回中央環境審議会地球環境部会・第21回2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会合同会合、砂防会館、2012年6月8日
  13. モデルの概要と試算結果、資料1-2、中央環境審議会地球環境部会第19回2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会、全国都市会館、2012年5月23日
  14. 伴モデルの概要と試算結果、資料1-2、総合資源エネルギー調査会第21回基本問題委員会、経済産業省、2012年5月9日
  15. 2050年までのエネルギー・環境シナリオ:動学的CGEモデルによる分析、日中環境問題に関する研究報告会、内閣府:経済社会総合研究所、2012年3月9日
  16. 日本のエネルギー・環境政策:中長期的視点から、マクロモデル研究会、日本経済研究センター、2011年11月12日
  17. 経済モデルの進化とDSGE、マクロモデル研究会、日本経済研究センター、2011年11月11日
  18. Regional Outlook: Japan, Project LINK & UN Expert Group Meeting on the World Economy, UN Headquatrs & Beekman Tower Hotel, New York, October 25, 2011
  19. エネルギー・環境経済モデルで重要となる視点、豊かな持続社会構築のためのエネルギーモデルワークショップ、科学技術振興機構・研究開発戦略センター、2011年10月21日
  20. グリーンイノベーションは経済成長をもたらすか、エネルギー政策懇話会、エネルギー・資源学会、2011年7月15日
  21. 地球環境問題における日本と中国の役割、国際東アジア研究センター、2011年5月18日
  22. CO2削減における日本と中国の役割:世界モデルによる分析、日中環境問題に関する研究報告会、内閣府経済社会総合研究所、2011年3月8日
  23. 期待されるIT技術を用いたCO2排出量管理サービス、CO2排出量管理サービス事業創出研究会報告会、関西情報・産業活性化センター、2011年2月23日
  24. 2050年を視野に入れた日本経済の動学的CGEモデル、環境経済モデル研究会、日本経済研究センター、2011年1月29日
  25. 低炭素社会実現のための具体的対策について、熊本県ストップ温暖化県民ぐるみ運動推進会議、グランメッセ熊本、2010年11月28日
  26. CO2削減の経済的影響:世界モデルによる試算、環境経済モデル研究会、日本経済研究センター、2010年11月27日
  27. 中長期ロードマップ経済試算、中央環境審議会地球部会中長期ロードマップ小委員会(第15回)、2010年10月29日
  28. Japanese Economic Outlook, The LINK Fall Meeting, Club Quaters Midtown, New York, October 22, 2010,
  29. Forward Looking型CGEモデル:25%削減の経済・産業への影響、環境経済・政策学会、名古屋大学、2010年9月11日
  30. 中長期ロードマップにおける経済モデル分析 25%削減の経済産業への影響、クライメイトデザイン、日本エネルギー経済研究所、2010年9月7日
  31. 家計のエネルギー需要:マイクロデータによる分析、環境経済モデル研究会、日本経済研究センター、2010年7月31日
  32. 日本の中期目標 25%削減の経済・産業への影響、質問への回答、中央環境審議会地球部会中長期ロードマップ小委員会(第9回)、2010年7月15日
  33. シンポジウム 里山・里地・里海の価値とその管理:新たなコモンズ論の展開に向けて パネル討論、国連大学、2010年7月9日
  34. 動学CGEモデルによる経済・産業への影響評価、マクロモデル研究会、日本経済研究センター、2010年7月3日
  35. 日本の中期目標:25%削減の経済・産業への影響、映像・資料・議事録、新環境エネルギー科学創成特別部門セミナー(Intellectual Cafe)、東京大学先端科学技術研究センター、2010年5月28日
  36. 経済モデルによる試算について + 配付資料、衆議院環境委員会、2010年4月27日
  37. 地球温暖化対策に伴う雇用・新市場について、低炭素社会構築に向けたロードマップシンポジウム、国連大学、2010年3月31日
  38. 中長期ロードマップに基づく二酸化炭素排出量削減の経済分析、ロードマップ全体検討会、東京、2010年3月26日
  39. 25%削減シナリオとコスト試算、気候変動と消費者ワークショップ、東京、2010年3月6日

連絡先

電話 (直通) 088−821−7158
電子メール
教員研究室 A630

リンク

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